本宮(もとみや)(人妻出逢い会 『百合の園』 山の手本店)のヒメログ 2024-05-03 01:32:33

2024年05月

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気になるあの子の日記帳 ヒメログ

  • 2024-05-03 01:32:33

    「当たり前」の消滅

    書店で本を選ぶ時や、朝家を出る前に電車で読む本を選ぶ時、ほぼ直感で手に取ります。
    本と自分は潜在意識でつながっていて、私にとって本選びはそれを顕在化するタロット占いのようなもの。
    そしてその直感は、良くも悪くも概ね的中します。

    最近手に取ったのは、小川洋子さんの「密やかな結晶」。

     その島では、記憶が少しずつ消滅していく
    鳥、フェリー、香水、そして左足
    何が消滅しても、島の人々は適応し、淡々と事実を受け入れていく…

    そんなお話が、小川洋子さん特有の詩的で柔らかな描写で綴られています。
    静謐で残酷で切ないおとぎ話です。

    数十年前に書かれたこの本を今手に取ったのは、きっと何かの巡り合わせでしょう。
    そう思わせる程、このお話はこの数年間に社会で起こった現象とリンクしています。
    ある日突然、味覚、身体の自由、日常生活といった「当たり前」が消滅する…
    その驚きと失望を、きっと私の周辺だけでなく多くの人が味わったことでしょう。

    幼い頃から聴き馴染んできた姉のピアノの音色が、数ヶ月前に越してきた新居に響き渡る未来。
    少し広めのお家を選んだのは、将来息子の子供達がのびのび走り回れるようにするため。
    …そんな「当たり前」の未来が、もし来ないとしたら?

    何に対して闘えば良いのか、そもそもそれに意味があるのか、今は未だ分からないのです。
    それでも…
    「盲信は科学の放棄だ」
    最近ある大学教授が注意喚起で発信したその言葉だけが、私に与えられた唯一の手掛かりのような気がしています。

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