SP企画

風俗にまつわる有名人のコラムコーナー

kaku-butsuカクブツJAPAN〜俺にも言わせてくれ〜

kaku-butsuにゆかりのある人物が、週替わりで、時に熱く、時にクールに風俗に限らず世の中(ニュース、カルチャー、スポーツetc...)について、語り尽くすコラムコーナー

第3回は、AV監督溜池ゴローさんです。
今回、タメさんのコラムのテーマは「子育て」。
その型破りな “溜池ゴロー流”子育て論を、熱く熱く語っていただきました。

AV監督
溜池ゴロー

AV監督。「美熟女」という言葉を打ち出し、「熟女AV」を確立した第一人者。「義母」シリーズはあまりに有名。私生活では、元女優の川奈まり子と結婚。一児を設ける。著書に「モテの流儀 モテる男の何気ない習慣」(アスペクト)、「AV女優のお仕事場」(ベスト新書)、「軽自動車に乗る人妻はなぜ不倫に走るのか?」(双葉新書)などがある。

ワシの子育ての基本は“無償の愛”である

2014/02/27(木)

AV監督 溜池ゴロー


(いかりや長介風で)ういーす! 声が小さーい! もう一度ういーす!

皆の衆、こんにちはー! ワシの名は、溜池ゴロー。職業はAV監督。20年もの間、1000人以上の美しい女性たちの裸体を撮り続けてきた、ハゲでナイスな50歳のオヤジである。知ってる人は知ってるだろうが、知らん人は知らんだろう……なんのこっちゃ。

ワシは、美熟女と人妻が三度の飯よりも好きである! 色気のある大人の美人を見ると、すでに50歳であるワシのハゲ頭に眠る脳みそは、14歳の中2時代に若返り、思考能力がくそガキそのものになってしまう。だから、20年も女性の裸をハシャギまくりながら撮り続けて来れたのだ!

しかーし! そんなどうしようもないワシにも、小学生の息子がおる! 
ワシは、息子がオギャーと生まれた瞬間に思った……
「おお!男が生まれたぞい!よし!ワシは、息子を器の大きな男に育てるのだ!」……と!

とは言うものの、初めて父親というものになったワシには、息子をどうやって育てるべきかわからなかった。
なので、ワシがまず決めた方針は、「男は文武両道」、「ワシがやって見せること」、「ともに学ぶこと」の3つだった!そして、読んだこともない教育本を30〜50冊ほど読みまくったのだ!

さっそくワシは、息子と将来一緒に練習できる武道を探そうと、合気道、空手など、ケガをしながらも、いろいろ試した結果、グレーシー柔術という格闘技を息子と一緒に練習することになった。
ケガをしながらもと言ったが、空手のときなどは、なぜか身長190センチの黒帯三段の自衛隊員と組み手をさせられ、右上段回し蹴りで顎の骨を折ってしまい、歯茎の間に針金を通され上下の顎を歯を噛み締めた状態のままで3週間も過ごさねばならないことになってしまったりしたものである……子育てはハードだ……トホホ。

読んだ教育本の中に、「子供は自然と触れ合わせることが大事」と書いておった。ということで、ワシは、息子が2歳になったときに、はじめて海に連れて行った……実は、ワシは泳ぎが苦手で海はコワかった。
しかーし!「やってみせる」「ともに学ぶ」と決めた以上は、後には引けん!!その年から毎年、ワシら家族は、日本の最南端の離島をまわる旅を行っておる。息子は、2歳のときから海で泳ぎを覚え、年々上達し、今では水泳の選手として大会に出るくらいになった……当然、ワシはもう追いつけん。

ワシの家にはテレビがない! それはなぜか。
一つのことをじっと見つめ考える赤ん坊にとっては、テレビから流れる映像と音は情報量があまりにも多すぎると判断したワシは、息子が0歳のとき、「こんなものはいらーん!」とテレビを捨てたのだ!
それ以来、我が家にはテレビはない。テレビがないと、夜の時間が長くなり、息子との会話が増える。そして、テレビがない分、本を読むようになる。

なので、ワシの息子は、読書量も多い。先日などは、小学校3年生のくせに、浅田次郎の「一路」という分厚い時代小説を読破しよった。たまに、時代劇調の話言葉がでたりする。
そして、テレビを見る代わりに、ワシら大人といろんなことを話しているので、大人に対しても恥ずかしがらずにドンドン喋りまくる……あ、これはお喋りなワシの遺伝でしたわい!

ワシは、息子に自分の職業を隠すつもりはない。
息子が生まれたときからワシはこう決めておる。
「こいつが、中学校に入学し、大人の話をきけるくらい理解力ができたら、ワシの職業のこと、ワシら夫婦の業界での出会いのこと、当時のワシらを取り巻く状況など、すべて話してやろう」と。

息子が保育園に通っている頃、ワシにきいてきた。
「お父さんの仕事ってなあに?」
ワシは、「まだお前が見てはいけないビデオの監督だ」と答えた。

それ以来、ワシの息子は、友達や友達のお母さんなどに、「オレの父さんは、俺たちが見ちゃいけないビデオの監督なんだよ」と言っている。あるときなど、息子の通う水泳教室のバスの中で、なぜか前の席に座っている小学生と息子が親の職業のことを話していた。

息子は、いつもの通り、「オレの父さんは、オレたちがまだ見ちゃいけないビデオの監督なんだよ」と話しておりました。すると、そのお友達は、「え?オレたちが見ちゃいけないって?」と聴いてきたので、息子は友達の耳元で・・・「エッチなのとか」と、囁いているつもりなのだろうが、周囲には十分聞こえている大きさで答えておりました。

当然、ワシらの周囲に座っていたお母さん連中が、こちらを振り向きたくとも振り返らずに、心の中で「あのお父さん、AV監督なんだ」と思ったのは間違いないことでございますです。はい。

ワシゃ思います・・・もし、息子が、ワシの職業のことで、将来ワシを嫌ったとしても、ワシは、息子にすべての愛情と時間と金を使ってやるつもりです。

息子が、器の大きな男になるならば、ワシのことなどどうでもいいとさえ思っております。
ワシの息子への愛情は、無償の愛なのだ!見返りなど期待せん!
てなわけで、ワシの子育てに関する話は、今回はこれでおしまいにするぞい!

皆の衆! さいならーーー!!!