SP企画

風俗にまつわる有名人のコラムコーナー

kaku-butsuカクブツJAPAN〜俺にも言わせてくれ〜

kaku-butsuにゆかりのある人物が、週替わりで、時に熱く、時にクールに風俗に限らず世の中(ニュース、カルチャー、スポーツetc...)について、語り尽くすコラムコーナー

第2回は、日刊kaku-butsuニュース編集長岩清水大河さんです。

日刊kaku-butsuニュース編集長
岩清水大河

風俗業界の活性化を目指し、日夜、良質な風俗ニュースの提供に励んでいる。童貞時代にAVで培ったモザイクの向こう側を見る能力により、モザイクに隠された新人風俗嬢の顔も、超能力捜査官・マクモニーグルもビックリの千里眼で見抜くことができる。
編集長として、その能力をニュースを選びに最大限活し、これからも風俗ユーザー様に正確でお得な情報をお届けする事を誓います。

左派と右派で迷う新時代のTOKYO

2014/02/20(木)

日刊kaku-butsuニュース編集長 岩清水大河


こんにちは。風俗界の最新情報をどこよりも早くチェックしている「日刊kaku-butsuニュース」編集長の岩清水大河と申します。私は春香クリスティーンが大好きで、いつか政治の話で盛り上がりたいと思い、あらゆる新聞・雑誌・サイトの政治ネタを追い続けているうちに、すっかり政治に詳しくなってしまいました。そこでこの度、風俗の話とは関係なく、好きなことを書いていいと言われ、鎗ヶ崎監督からリレーコラムのバトンをいただきましたので、僭越ながら、先日の東京都知事選挙について書かせていただこうと思います。

突然ですが、皆さんは選挙に行きましたか? 猪瀬前知事による「カバンの中に5000万円が入りません事件」で、戦後3番目に低い46%という投票率になった、今回の東京都知事選。かつて石原慎太郎さんが「新宿浄化作戦」と称し、数々の優良風俗店を潰した苦い思い出を経験している私は、「風俗の未来が左右されることもある」と、選挙の行方を密かに注目しておりました。
結果的には、元妻の片山さつき嬢に、趣味で収集しているサバイバルナイフを突きつけた伝説から「ナイフハゲ」と呼ばれている舛添要一さんが都知事になられたのですが、選挙期間中に「舛添要一を都知事にしたくない女の会」が立ち上がり、さらに「舛添要一支持者とセックスしたくない女の会」まで作られていたのを知った時には、茶を吹かずにいられませんでした。こんなに女性から嫌われる男性は、都知事にはなれても、覆面調査団員にはなれません。
さて、今回の舛添圧勝劇の裏側で、特に興味深かったのが「小泉劇場」の不発です。政治家を引退した後も、「冬ソナ」にハマる、ヨン様世代の熟女系人妻に人気のある小泉純一郎さんですが、首相時代に「郵政民営化」を国民に問うた時には圧勝したものの、細川護煕さんとタッグを組み、「脱原発」を都民に問うたら大惨敗。雪のせいだとか、投票率が低いせいだとか、はたまた、宇都宮さんと一本化できなかったせいだとか言われていますが、これだけは一言申し上げたい。

「東京で『脱原発』と言われても、ピンと来ない!」

実は、女性からセックスしたくないと思われている舛添さんが訴えていたことは、「母親の介護経験があり、厚生労働大臣だった実績もあるので、介護問題に取り組む」です。これには、おじいちゃん・おばあちゃん大喜び。その証拠に、年齢が上がれば上がるほど、舛添さんに投票する率が高くなっています。ちなみに、2位の宇都宮健児さんも「人権派弁護士」なので、弱者に優しい政策を掲げており、幅広い世代が平均的に票を得ています。一方、細川さんは「脱原発」のワンイシューで、立候補を決めたのがギリギリだったこともあって、原発以外の政策は、ほとんど固まっていませんでした。細川さんの選対本部に入っていた樽床伸二元総務大臣も「自分には政策がない」と堂々と語ってしまう人なので、脱原発以外の政策が固まらないのも当然です。これでは細川さんが政策討論会に出ても、自分の言葉で話すことができず、不利になることは明らか。そのため、テレビ番組や記者クラブなどで用意されていた政策討論会は、ことごとくドタキャン。細川さんの政策は伝わらないままとなりました。こんな状態で勝とうとしていたこと自体、無理があったわけです。

さて、今回の選挙で、大いに盛り上げたのは、もしかすると元航空幕僚長・田母神閣下かもしれません。なにしろ支援している人たちのキャラが濃すぎる。支援者の筆頭格は、何と言ってもデヴィ夫人です。自身のメルマガで「投票用紙には田母神俊雄とお書きください」と訴える、堂々の選挙法違反を繰り出し、選挙管理委員会からイエローカードを喰らう荒業を披露。さらに、NHK経営委員になった百田尚樹さんは、「他の候補者は人間のクズ」と言い出し、「零戦ハゲ」と命名される始末。田母神さんに対する熱い想いが、ことごとく裏目に出ているのは「いとをかし」です。

ただ、今回の選挙で最も驚いたのは、共産党や社民党が推す左派の宇都宮健児さんと、戦争賛成、TPP推進、原発再稼働賛成の右派・田母神俊雄さんで、「どちらに入れようか?」と悩む若者が続出していたこと。政策的には何一つカブっていないどころか、真逆だろうと思うのですが、割と若い人たちは「どちらに入れようか?」と迷っていたのです。大人になると、何かされたわけでもないのに共産党が嫌いになったり、2ちゃんねるのまとめサイトの情報を鵜呑みにして、ツイッターのアイコンの端っこに日の丸をつけたり、「俺こそ真ん中だ!」と言っている人に限って思想が偏っていたりしますが、そうではないニュージェネレーションが生まれようとしている。今回の選挙は舛添さんが勝ちましたが、4年後の選挙は、だいぶ戦況が変わっているかもしれません。そう思いながら、今日も私は、池袋北口のオナクラで手コキされてまいります。